nonohana-komichi

私を幸せにしてくれるもの

鹿と会う

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帰りのアパートまでの1本道。

昼間はとても気持ちよく走れる道なのだけれど、林に囲まれている箇所が多くて夜の帰り道はいつ鹿やハクビシンが出てきてもおかしくないような環境なので、できるだけ車のスピードは出さないようにしている。

あちこちに鹿注意の標識が立てられているけれど、ゆるい登り下りがあってスピードが出やすい道。

 

その日は帰りが遅くなって少し急いでいた。

下り坂で出たスピードのままぐんぐん走っていって、あ、これスピード出し過ぎだね、って思った。

う~ん、このまま鹿が飛び出して来たら危ないぞ、と思いながらちょっと不安になってスピードを落とす。

でもいつもよりまだ少しスピードが出ている。

鹿が出る時ってどんな感じなのかな、道の真ん中にこんな感じで立っているのかな、とイメージが浮かんできた。

そうしてカーブを早いスピードで曲がり込む。

 

そこに鹿がいた。

 

今イメージしていた姿のまんま道の真ん中に鹿が1頭立っていた。

わーっつ!!!!

急ブレーキ!!

車が変な音をしてがくんと止まった。

鹿との距離、わずか2,3メートル。

えーっつ、うそでしょう!!???

今思っていた鹿が目の前にいる!!!????

鹿はこちらを見ても何とも思わず、少しの間何をするでもなくヘッドライトの鼻先でふらふらしていた。

そうして次の瞬間我に返ったようにぴょん!っと走って林の中へ入って行った。

私はその間心臓ばくばくさせながらボーゼンとしてただ鹿がいなくなるのを待っていた。

わー、本当に鹿が出た~涙!!

こんな風に普通に道の真ん中にいるなんてやめてよ~涙!!

てゆうか頼むから夜は寝ててよ~涙涙涙!!!!

 

でも今のイメージしていたもの具現化早すぎないか???

と思って我に返った。

あ、そうかあれガイドの声だったんだ。

鹿がいるからそんなにスピード出しちゃだめだよって教えてくれていたんだ。

そう思った。

そうか、あの感覚か~。

急に不安になったあの感覚。

忘れないでおこう。

そんな気づきのあった帰り道のお話し。

 

その後他の山道ではタヌキやキツネを見かけ、線路遮断機で普通に鹿の兄弟が横断しているのを目の前で見送り、やっぱりここって八ヶ岳山麓なんだ~と実感。

ここでは夜は人間の時間じゃなくなる。

 

しかしまあ、びっくりしたのなんのって。。。

怖かった~(;´Д`)!!!!

 

 

 

***写真は日向山。花崗岩の砂で覆われた頂上には鹿の足跡♪と砂で遊んだ跡♪