私のしたいこと
ここのところの仕事のお話し。
今年の春から新しい部署に配属された。
職場のガーデンの中にある掘っ立て小屋のような屋台。
私に下された指令はその小屋をリニューアルしてガーデンとお客様を繋ぐようなカフェにすることだった。
その時すでにオープン予定日まで1か月半を切っていた。
たいへんたいへん涙。
企画書を頼まれてもいないのに安易に自分が出してしまって、それが通ってしまった結果なのだけれど。
だって、配属はもう決まっていたけれどどんなカフェになるのかは決まっていなかったんだもの。
そりゃ自分が働く場所なんだから自分の好きな雰囲気の方が楽しく仕事できるし、新しいカフェを考えるなんてワクワクするし、考え出したら止まらなくなって一晩で企画書をまとめてしまった。
結果、あなたの好きなようにして下さいとほぼ丸投げ状態に近い形で全部やらなくてはいけなくなってしまった笑。
でも、この話が上がった時にあれ、これってもしかしてこちらに引っ越して来た時に自分がイメージしていた人が集まれる場所、そこはほっとできて来た人みんなが幸せになれる場所、そういう場所を将来的に作りたいと思っていたけれど、それを作るための予行演習になるのかしら、と漠然と思った。
個人的に将来カフェをやろうとは全く思っていないけれど、仕事としてやるにはカフェは人が集まるし予行演習的に好都合かも。
どうすれば来た人が居心地よくなれるのか、毎日試行錯誤しながら考えることがとても楽しい。
だから全部やらなくてはならなくなったという感覚から、全部私がやっていいんだ!という感じに徐々に気持ちが変化していった。
もちろん短期間で色んなことを決めていくってとっても大変だった。
精神的にも肉体的にも。
リアルに生まれて初めてものを食べられなくなってしまった。
今までどんなにショックなことがあっても食欲だけはあったのに。
生理も止まってしまった。
妬みや嫉み、色んな人のプライドなんかをもろに受けてしまい、他にも仕事上色々重なって精神的にとても参ってしまったのね。
でも予感があったのよね。
なんかこれから私のイメージしていることに全部繋がっていくんじゃないかって。
神さまが私を導いてくれている。
その采配が今まで間違ったことなんて一つもなかったし。
だからキツイけれど進んでいる道は正しいはず、後は自分の受け止め方って思っていた。
ポジティブに考えるかただ辛いと思い続けるか。
その両方の間で不安定に感情が揺れ動いて、時々こっそり泣きべそかきながらひたすら時が経つのを待った笑。
どこかで必ず状況がひっくり返って良い方向になるってそれだけは確信があったから。
そしたら本当にひっくり返ったの。
そうしてやりながらじわじわとわかってきた。
あー、やっぱり神さまはこれを私にさせたかったのね。
というか私がしたかったんだ。
全てが繋がっていった感じがした。
今はオープンしてようやく2か月。
とにかく時間がないからとりあえずで全部やってきてしまったものを最近少しずつ修正し直している段階。
そんなカフェに来てくれるお客様が素敵な所ねって言ってくれたり、ここは心地がいいと言って何度も昼休みに遊びに来てくれるスタッフがいてくれたり、ガーデンのメンテに来ている私の大先輩は、精神的にも肉体的にも凄く疲れた時にここに来るといつも私が笑っていてくれているからそれが救いなの、と言ってくれた。
何となくここに立ち寄ってくれる人が増えてくれて、笑って世間話でもして気持ちが軽くなって帰ってもらえたらそれが一番うれしい。
あれ~?
私仕事でもうやりたいことができちゃっているじゃん。
もちろんまだまだ改善の余地があるし、仕事としては全然出来上がっていない。
でも多分だけど、これ私のやりたいこと全部やっちゃったらものすごく素敵な場所になるんじゃないかと思い始めている。
今までって仕事において自分を主張することってあまりなかったんだけれど、ここでは好きにやっていいよという許可が出ているし、それを素敵だと言ってくれる人たちがいて、なんだかああ、私ってこのまんまでよかったんだって、私の考えていることってみんなにとっても気持ちの良いことだったんだって思い始めているの。
私が私らしくいて幸せと感じるようなことをしていることで、そこに来る人も幸せになっていく。
おいしいものを食べて大好きな植物を愛でてのんびりして笑ってしゃべって私もみんなも幸せ。
やっぱりそれは私がやりたいことじゃん。
仕事だろうとなんだろうとやることは一緒。
神さまが繋いできてくれたこと。
オープンカフェだから空を見たいと思った時にすぐに空が見られる幸せ。
植物を愛でたいと思ったら目の前に広がっていて。
季節の移ろいを毎日毎瞬観察することができるなんて。
音楽はかけない。
鳥の声を聞きたいから。
風の音を聞きたいから。
雨が降ったらお休み。
ひたすらマイペースでのんびり。
この職場の中で一番の特等席で仕事させてもらっていると思っている。
もちろん春先は死ぬほど寒かった。
エアコンのない掘っ立て小屋で一日中掃除をしていた時は、全身ユニクロヒートテック重ね着対策でしのいだ。
多分夏は死ぬほど暑いだろうな。
でもそれも心地いい。
そっちの方がいい。
想像していたことがどんどん形になっていく。
おりしもこのカフェの最初の話が持ち上がったのが宝徳山稲荷大社へお参りに行って心願成就のご祈祷を受けた直後。
もうほんとに毎日手を合わせてます!!
そんな近況。
***写真はミツバシモツケ、サーモプシスカロリニアナ、水のしずくが超きれいなアルケミラモリス♪♪